TL-922の6m化    電源部の修理 高調波の測定
不具合のTL−922を修理をした後、6mへの改造依頼のオーダーがありました。

アンプ自体は”トリオ”ブランドなので、かなり古い。しかし、プレートパラ止めが黒く変色していないので、酷使した様な感じはないと判断できる。


2004 29 Apl

・球を抜いた状態にて、電源(200V)を入れた。
・高圧はSSBポジションで3.2kv CWで2.2kv 正常
・IPの電流計が、0.8A流れる。 異常
※なぜ、球無しでIPが流れるのかが、疑問?

・各部品を念入りに、観察したが、外観は壊れたパーツは無い。
・回路図をフリーハンドで描いて、図面から検討した。
・プレート電流計に関係するパーツを一個づづ点検した(この作業で、かなり時間を費やした)
・結局プレート電流計の分流器(セメント抵抗)の内部の断線だった。(不良部品が判明してホットした)
・とりあえず、適当なエナメル線を3m程度抵抗に巻いて、応急処置をした。
※分流器の断線で、本来1Aの電流計が、約1/1000になり微妙な電流を拾っていた。

・これで、直ったと思い、球を挿入して電源を入れた。
・スタンバイ状態なのに、0.1A プレート電流が流れる。???
・送信状態にしたが、リレーが送信状態にならない。
※球のカットオフ用の100vが無いので、IPが流れたみたい。

・リレーの制御と球のカットオフ用の100Vにテスターを当てたが、電圧がない!
・各部品をチェックしたら、平滑コンデンサー(電解)のパンクによるショートだった。(ここは、いつになく速くみつかった!)
・適当な電解と交換後、約100Vとなり、リレーも送信状態となった!ヨカッタ!
※トランスの巻き線が断線してなくて、ヨカッタ。

・これで完璧と思い20mでドライブを入れたがどうも、パワーが出ない。
・ロードバリコンが抜けた状態となる。
・結局、outリレーの接点を磨いた。
・20mでテスト、1kw程度出るのでok!
※長期間、使ってないせいか、このリレー状態がわるいなあ!922のリレーは、カバーが無いから酸化やゴミが付着する。(そのうち、接触がよくなる事を期待します)

 
断線した分流抵抗     ショートした電解

 
20mで1kw弱なのでok!メデタシ!(このパワー計、20mはバードに合わせたのでほぼ正確)    
IPは、分流器が適当なので不明

・これで、とりあえず不具合は直り安心したので連休明けから、6mに改造する予定です。


2004 30 Apl
本日、昼から暇だったので、修理が完了した922のRF部をバラしました。


  
しかし、綺麗サッパリですね!

  
ついでにグリッドとヒーター(カソード)配線の改造をしておきました。 


2004 2 May

  
プレートバリコンは、斉藤電器の50p 3.5kvの羽を一枚おきに抜いて改造した。理由は、耐圧をアップしたいのもあるが、一方は、なるべく容量の小さなバリコンを使用しなければ、ストレートC、Lが予想以上に増大してしまって、タンクコイルのLがやたら小さくなっちゃう。よって、パイマッチの効率低下となり、パワーがでない代わりに、それが、熱や高調波となりバリコンやコイルがこわれてしまう。6mパイマッチの極端な例だが、プレートバリコンは、使用せず球と配線etcのストレートCを逆利用する。同調は、自作のバリLにておこなう記事を見た事がある。
  


巻き直したプレートRFCと作成したプレートパラ止めだ。一見インダクタンスが足らない様に感じるだろう。ところが、少なめに巻く方が、パワーを出すコツなのだ!実際やってみるとわかるが、電源に漏れ出す一歩手前が良い。(コワーーー!)

それから、プレートのパラ止めが、6mでパワーを出す重要なパーツとなる。理想は、無いのが一番で、次は抵抗にコの字の板で、後は抵抗に巻いたコイルとなる。ここでのロスは、バカにならない。しかし、パラ止め無しに近づくにしたがって、発振のリスクが上がるから難しい。それから、無しだと全体のLが減るから効率アップにつながる。


2004 4 May
 

 
RF部を組みました。あとは、入力同調の作成となる。


2004 6 May

6mのパーツが組みあがったから、in out の同調回路の微調整をしました。(結局、経験と勘のみでコイルを巻いて、後はカット&トライとなる)

 
調整中の入力同調回路 まだCが足らないなあ! 出力同調 のコイルの延ばしてインダクタンスを減した(上の写真と比較)


グリッドとカソード(ヒーター)配線の変更       パンクしたプレート電流計のRを取り付けた。(放熱タイプ)
 
グリッドのRFCを撤去して銅帯で2.3.4ピンをアースする。(NFBをするよりも、グリッドを接地して、安定した動作をさす。また、ドライブ電力が減る)
ヒーター配線を1.5.1.5から1.5.5.1へ変更する。(直列ヒーターは、球の位相の関係から、この方が良い)
922のドライブは、in側のカップリングCがアンバランスなので、それぞれの球の1ピンへ250pでフィードする。


 
調整中の様子!(3000Vの感電に注意ですネ) まず自己発振が無く一安心だった! とりあえず70W程度で1KWバードをスイング.....!イヒヒヒ...

■今後の予定
in側のインダクタンスとキャパシタンスの再調整予定(SWRが高い)
スタンバイ回路の低電圧化
出力側タンク回路のπL同調の実験


2004 7 May


入力同調回路の微調整をしました。コイルを1ターン減じて4ターン、またバリコンのCを補い、ほぼSWR1となりました。


蓋を閉じての試験

入力60W
IP 650mA
IG 260mA
出力 1050W
EP 2600V
効率 約60%

まずまずの値となりました。


2004 8 May
なんだかんだで、昨日からほぼ寝てない...


922のスタンバイリレーは100Vなのでケンウッド以外のエキサイターで、コントロールできない。よって小さな12Vのリレーをいれました。


πLの実験をしました。たぶん、高調波は10db前後改善されたと思う。(未測定)しかし、出力が1割程度さがりグリッド電流が若干多く流れてしまう。2個のコイルのインダクタンスをしっかり調整すれば、満足いくのだろうけど.....!で結局、止めました。


最後に耐久テストでFT655のドライブパワー(80W程度)を全開にしました。1000は楽勝だね!これなら、いろんな意味で総務省の検査も安心して受けられます。「エヘヘヘ...」

感想
 922は、6mに改造するリニアアンプとして最適と思った。シャーシ全体の構造が分解改造しやすい、また、コツさえ覚えれば自己発振等はなく安定した増幅器となる。なにより、直熱管なのでオープニング時間の短い6mでスイッチオン直後、1kwで「ジャパーーーン.....」ができるのが良い。それから、6m、1kw以上でる直線増幅器を購入するとなると数十万円必用となってしまうが、これなら、コストパフォーマンス抜群である。
 以上、苦労はありましたが楽しい10日間となりました。

T.F


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